打越メディカルクリニック

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呼吸器の病気について

呼吸器の病気について

肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD) 肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)
 咳や痰が長引く、息切れがするなどの症状は、必ずしもかぜや年のせいだけではありません。最近注目されている疾患群に慢性閉塞性肺疾患(COPD)というものがあります。おもな原因は喫煙で、煙草を吸い始めてから二十年くらい経ってから症状が出現します。最初は痰が絡むなどの症状ですが、そのうち階段の上り下りで強い息切れがし始めます。
 初期の病態は健診のレントゲンでは映りにくく異常なしとして放置されている場合も多い病気です。現在この病気で診断、治療中の人は約20万人と言われ、潜在的にはその数十倍に上るとされています。世界的にも大変危惧されている病気の一つで、とくに途上国ではこの病気で死亡する人の数が大変増えています。COPDが重症になると、酸素を取りこむ事ができなくなり、酸素を補充しないと日常生活が送れなくなってきます。在宅酸素療法を導入している患者さんは現在5万人に上るといわれています。
 煙草を吸うと肺胞の入り口の細い気管支に炎症が起き始めます。更に炎症が進むと肺胞の壁に炎症が及び、肺胞の構造が壊れ始め、肺の弾力性が失われて行きます(左図)。この状態を肺気腫といい、COPDの大部分を占めます。正常の肺が風船とすると、肺気腫の肺は紙袋のようで、膨らんでも縮むことができず、空気を吐き出す事ができにくくなってきます。また肺胞の入り口の炎症があって、空気の流れが阻害されてしまいます。徐々に呼吸機能の低下をきたし、かぜや疲労を契機に急性増悪を起こし、寝たきりや死につながりうる注意すべき病気です。

(主な検査)呼吸機能検査、胸部レントゲン、胸部CT、血液ガス

気管支喘息
 気管支喘息は、空気の通り道である気道が狭くなって咳に呼吸困難を伴う症状を繰り返す病気です。発作時は胸がぜいぜいヒューヒューと聴診されます。本症の患者さんは年々増加傾向にあります。特に小児での罹患者数は急速に増加しており、その対策が急務です。
 多くの場合、喘息には何らかのアレルギー素因が関係しています。とくにダニ、ノミ、家のほこりへのアレルギー反応が強い方が多いようです。
 また気管支喘息は、アレルギー体質やストレスといった内的な要因が関わる病気です。アレルゲンを避け、そして疲労やストレスをためずに抵抗力をつけ体質を変えていく。こういった考えで取り組む必要がある病気です。

 気管支喘息には、いくつか特殊なタイプがあります。運動時に喘鳴がひどくなる運動誘発性喘息、かぜ薬などアスピリンが含まれている薬剤を飲んだ後に出るアスピリン喘息などがあります。アスピリン喘息は、アスピリン系薬を服用後30分くらいで鼻水や目のかゆみが出現し、喘息症状を悪化させてしまいますので注意が必要です。鼻たけや鼻のポリープなどの鼻の病気がある方に多いと言われています。
 喘息の治療で大切なことは、普段の薬によるしっかりとしたコントロールと、日常生活での自己管理です。このために毎日症状やピークフローという吐き出す力の測定値、薬の管理などを記載する喘息日記というものを使っています。
 発作時には気管支拡張薬とステロイド剤が基本になります。最近では副作用の少ないステロイド吸入薬などもあり、ひどい発作を起こす人は少なくなってきています。ひどい発作を繰り返すと、炎症の繰り返しによって徐々に気道が細くなっていき、慢性的な呼吸不全にいたるため、できるだけひどい発作を繰り返さないようにしなければなりません。

(主な検査)呼吸機能検査、血液検査(アレルギー関係)

肺癌
肺癌は現在癌死亡者数第一位の病気です。とくに男性では胃癌を抜いてトップとなり癌死亡者全体の15パーセントを占めます。女性でも現在第3位ですが増加傾向にあります。
 肺癌には大きく分けて4つの組織学的な分類が出来ます。腺癌、扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞癌の四つです。このうち患者数は腺癌が最も多く、次いで扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞癌の順番です。それぞれ発育速度や転移の仕方などそれぞれに特徴があります。
 一般に肺癌は煙草が関係していると考えられていますが、腺癌というタイプは煙草を吸わない中年女性などにも多いタイプです。胸部レントゲンでは肺の外側、末梢領域に出来やすく、末梢型肺癌ということもあります。早期にあまり症状が出ないのがこのタイプです。小細胞癌はこの中で最も増殖の早いタイプで、発見時には他臓器に転移することも多く、予後が悪い癌です。扁平上皮癌はヘビースモーカーの男性に多く出来るタイプの癌で、気管や気管支など、肺の中心部分にできやすいため中枢型肺癌と表現したりもします。気管や気管支などに病変が出来るため、咳や痰、血痰などの症状が出る場合が多いものです。肺癌は、はじめは小さな病変から徐々に大きく固まり状の影を呈していき、その間に血流やリンパの流れに沿って、リンパ節や脳、骨、肝臓、副腎などといった臓器に飛び火していきます。
 肺癌の治療は現代の西洋医学ではおもに三つに分けられます。手術、化学療法、放射線療法の三つです。早期であれば手術を勧めます。早期とは他の臓器に浸潤や転移をしていない場合です。他の臓器に転移している場合など癌が進行している場合は手術が出来ません。というのは手術によってその部分がとれたとしても、病変をすべて取りきれるわけではなく、すぐに再発を起こして逆に予後を悪くしてしまう可能性があるからです。その場合は化学療法を薦めます。手術や放射線療法は局所療法、その病変部分のみの治療であり、主に限局している病変の場合の治療法です。一方癌細胞は血流やリンパの流れに乗って全身にまわっている可能性があり、全身療法として化学療法、つまり点滴の治療を行います。化学療法とは抗癌剤治療のことですが、現在多くの抗癌剤が出てきています。これまで副作用が強いというイメージが強く癌の治療は大変だと思われる方も多いようです。実際確かに副作用が強く出る場合もありますが、最近はなるべく副作用がないように、副作用で逆に討ち取られてしまうことがないように工夫されてきています。そのほか近年では免疫療法や遺伝子治療、東洋医学的なアプローチや健康食品のたぐいまでさまざまな試みがなされています。

(主な検査)血液検査(主要マーカー)、喀痰検査、胸部レントゲン、胸部CT、気管支鏡下肺生検など、そのほか転移検索として、頭部造影CT、腹部超音波、骨シンチ、PETなど

肺炎
 気道の防御機構をくぐり抜けて、細菌やウイルスが気管支・肺に進入すると肺炎を起こします。発熱、咳痰が主症状で、重症化すると共通や呼吸困難を伴います。肺炎を起こす主な微生物は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、若年者ではマイコプラズマが挙げられます。肺炎球菌はワクチンがありますので、特に高齢の方はお勧めです。
 高齢の方にとって肺炎は特に大敵です。高齢になるほど菌の侵入に対する抵抗力、免疫力が衰えていきます。気道の防御機構もうまく働かなくなっていきます。さらに合併症などを持つ場合も多く、肺炎も一度起こると難治化したり重症化したりします。かぜは万病の元と言いますが、かぜがこじれて肺炎になるケースが多く、かぜには十分注意が必要です。

インフルエンザ
 日本では毎年冬場流行を見せますが、インフルエンザウイルスが低温低湿を好む性質があるということと、遺伝子の変異によって毎年微妙に変化しているということが流行の原因です。インフルエンザを起こすウイルスはAとB型に分けられますが、ウイルスの周りにHAとNAという二種類の突起を出しています。とくにA型ウイルスの場合この突起が何種類かあるため組み合わせによってA/H1N1型とかA/H3N2型などといくつかの亜型があり、人以外でもカモなどの鳥類など多くの宿主が存在します。
 のどの痛みや鼻水、咳といった症状に発熱などを伴うと私たちは一般にかぜをひいたと認識しますが、一般のかぜ(普通感冒)とインフルエンザは明確に区別すべきと考えます。インフルエンザの場合38度以上の突然の高熱と共に全身倦怠感を訴え、関節痛や筋肉痛が伴います。一般のかぜよりも重症感が強いといえます。その後上気道症状が出てきますが、伝染力が強く、主に咳やくしゃみなどの飛沫により感染を広げていきます。高齢者や乳幼児、慢性疾患に罹っている患者さんでは肺炎を併発し死亡に至る例もあります。毎年ワクチンを打っておくようお勧めします。

(主な検査)当院では迅速キッドを用いて診断します。

間質性肺炎
 間質性肺炎は、原因・病態・治療法など、まだまだ解明されていない部分も多く厚生省の特定疾患に指定されています。慢性化して硬くなった状態を肺繊維症とも言います。
 正常な肺は、目の細かいスポンジのような構造をしており、息を吸えば膨らみ、息を吐けば縮むという動きをスムーズに行っています。何らかの原因で、この柔らかい肺に繊維化が起こり、肺が固く縮んでゆく病気です。症状は初期には乾性咳や労作時の息切れ、重症になると安静にしていても呼吸困難に陥ります。
 間質というのは肺の中で肺胞上皮と肺胞上皮に囲まれた血管や結合組織、繊維成分などを総称した名称です。肺炎の場合肺胞上皮や肺胞の中に炎症が起きる事を言いますが、間質性肺炎とはこのような間質の部分に炎症が起こり、間の繊維成分が増え、徐々に固くなってしまうという病態です。
 原因は実に多彩で、ウイルスなどの感染や粉塵の吸引、本例のようにリウマチなどの自己免疫性疾患に合併する事(膠原病肺)もあります。また薬剤によるもの(薬剤性肺炎)や放射線の影響(放射線性肺炎)、またカビや家のほこり、動物由来の抗原などを吸引する事でも起こる事(過敏性肺炎(下記))があります。いまだに原因がわからないものも多くその場合特発性間質性肺炎といいます。進行が早い急性型と、数年来ほとんど変化のない慢性型とあります。

(主な検査)胸部レントゲン、胸部CT、呼吸機能検査、血液ガス

過敏性肺炎
 家のカビなど生活環境、職場環境中に存在する抗原によってアレルギー反応を起こして発症する特殊な肺炎です。間質性肺炎の画像所見を呈します。息切れや咳が主な症状です。治療は発症環境から患者を遠ざけることが第一になります。これだけで症状の改善、胸部X線上の肺炎の改善、諸種検査所見の改善が得られる場合が多くみられますが、重症例や慢性化例などにはステロイド剤などを使用する場合もあります。

気管支拡張症
 気管支が壊れて拡張し、その結果咳や痰がでやすくなってしまう病気です。幼少時に重篤な気管支肺疾患(百日咳、肺結核など)にかかったり、気管支の繊毛という浄化作用の機能がうまく働かない方に認められる病気です。気管支が拡張すると、気管支の浄化作用が低下し、痰がたまって細菌などが繁殖しやすく気管支炎や肺炎に罹りやすくなります。また、拡張した気管支には血管が増え、血痰や喀血も出現することがあります。発熱を伴うこともあり、感染が拡がると呼吸困難につながります。
 気管支の中に痰をためないことが治療の基本です。痰をできるだけ切って気管支に中をきれいにしておくことが必要となります。痰が出しやすくする薬を内服したり、体位ドレナージ(痰が出やすくする体位とる)や胸部軽叩打法を行ったりします。体位ドレナージや胸部叩打法は当院のリハビリ科。痰を切れやすくするため、ネブライザー、水分補給も有効です。エリスロマイシン少量長期療法が有効とされています。

びまん性汎細気管支炎
 通常無菌であるべき細い気管支(呼吸細気管支)に慢性的に炎症が起こる病気のことです。もともと副鼻腔炎などの鼻の病気がある方に合併することが多いといわれています。原因は不明なことが多いですが、タバコ,大気汚染,職業上の因子(塵肺など)と,それぞれの気道の脆弱性(ぜいじゃくせい)が関与しているとも言われています。症状は、数年の経過で進行する労作時息切れ,咳,少量の痰で始まり,徐々に息切れが強くなり,痰の量が増えていきます。
 胸部レントゲンでは,肺の過膨脹,両側下肺野にびまん性に小粒状陰影がみられます。進行すると,不規則な辺縁不明の小班点状陰影が全肺に散布、気管支拡張像が目立ってきます。マクロライド少量長期療法が有効とされています。また排痰訓練、ネブライザーによる気道浄化が重要です。

肺結核
 結核は、かつては死の病であり、多くの人々がこの病気で亡くなっています。近年は特効薬の出現で、それほど恐れる疾患ではなくなってきましたが、最近はエイズや古い結核の再燃など、再び感染者、発症者が増えつつあるようです。結核はなかなか手ごわい菌であるために、他の一般的な細菌性の肺炎のように通常の免疫システムでは死滅させる事ができません。そのため難治化したり、後になってからだの免疫が弱ったときなどに再び活動性を取り戻す事があります。治療としても3種から4種のクスリを半年から1年以上も飲みつづけなければなりません。
 患者さんのくしゃみや咳によって感染が広がります。放出された飛沫から水分が蒸発した飛沫核によって感染する「空気感染」の様式をとります(飛沫はすぐに落っこちますが、飛沫核は長時間浮遊します)。
 結核に感染してもふつうは免疫の働きで発病を防ぎ、感染した人で一生のうちに発病するのは約10%程度と言われています(すぐに発症するわけではありません)。感染して1-2年以内に発病する場合と長年の経過の後、免疫抵抗力が低下した場合に発病する場合とがあります。無理なダイエットや不規則な生活、高齢や糖尿病などで免疫力が弱まっているときなどに発病しやすくなります。結核菌を吸入してもすぐに発症するわけではなく、半年から1年後の発症が多いので、この間、免疫抵抗力が低下しないように生活態度に十分注意することが発症の防止に重要となります。非定型(結核性)抗酸菌症
抗酸菌は酸性の環境に耐性である菌で、結核菌、ウシ型菌、ライ菌をのぞいたものが非定型抗酸菌(AM、最近は非結核性抗酸菌症NTM)と総称されます。この菌が肺に感染を起こし、慢性的に炎症を起こし肺の構造を壊してしまう病気です。この菌は,土壌などの自然環境由来とされ、その毒力は結核菌に比べ格段に弱いとされますが、結核菌に比べ、抗菌剤への反応が弱い場合があります。約70%がアビウム菌、20%がカンサシイ菌です。肺の真ん中の領域(中葉舌区)に粒状の影や気管支拡張像を伴う不均等影などが特徴的です。中年女性に比較的多い疾患です。

塵肺、石綿関連肺疾患肺疾患
 仕事によって汚い空気を長年吸うことによって生じた肺の病気を塵肺といいます。塵肺法によると「塵肺とは、粉塵の吸入によって肺に生じた繊維増殖性変化を主体とし、これに気道の慢性炎症性変化、気腫性変化を伴った疾病をいい、これらの病変は一般に不可逆性のものである」とされています。
 塵肺患者さんの肺を解剖して開けてみると肺の中は真っ黒です。吸い込んだ粉塵が肺の中にびっしりと沈着してしまっています。前述のとおり肺の中はもともと無菌で、粉塵のような異物が肺胞まで侵入するとさまざまな防御反応が起きます。それが繰り返し起こることで、繊維化といって肺の中がどんどん硬くなってしまうのです。塵肺はたとえ軽症であっても肺の繊維性変化をみとめ、それに加え気腫性変化といってぼこぼこ穴があいてきます。また中にはゴルフボール大の塊がいくつもできてしまうこともあります。一度このような変化がおきると元の肺には戻れません。その変化が著しければ酸素の取り込みが困難になり、日常生活が困難なほど心肺機能の著しい低下をきたします。

サルコイドーシス
 リンパ節や眼、肺、心臓、肝臓、皮膚、筋肉、神経系などの臓器に、非乾酪性肉芽腫を形成する全身性の病気です。原因は明らかではありません.10万人に10~20人という珍しい病気で、特定疾患になっています。

(主な検査)胸部レントゲン、胸部CT、ガリウムシンチ、気管支鏡下肺生検等生検等

睡眠時無呼吸症候群
 睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に空気の通り道である上気道が狭くなり呼吸が止まってしまう病気で、定義では 睡眠中10秒以上続く呼吸の停止、あるいは呼吸の低下が一時間当たり5回以上、もしくは一晩に30回以上起こるものを言います。肥満や顎の形成不全、脳血管障害などがこの病気のリスクファクターになります。ただでさえ肥満があると胸郭の動きが制限され呼吸がしづらくなります。とくに睡眠中は気道の周りの筋肉が緩むため気道が狭くなりがちです。最近はこのような生活習慣に伴う呼吸器疾患が注目されています。肥満には過食や運動不足、ストレスなどが関わるとされますが、肥満は呼吸器に大きな負担をかけます。出来るだけ呼吸のしやすい体形を維持したいところです。
検査には、簡易型で外来でも出来るアプノモニターと、入院が必要なポリソムノギラフィーがあります。治療は対症療法が中心で、無呼吸状態が強い場合(AHI30以上)は、CPAP療法(マスクをつけて強制的に換気する装置)や口腔内装具などを使用します。

(主な検査)当院ではアプノモニター(簡易型)が施行できます。

肺梗塞、肺動脈血栓塞栓症
 エコノミークラス症候群という病気が話題になっています。飛行機のエコノミークラスのように狭い座席に長時間座っている人に起こりやすいことからこの名前がつけられていますが、正式名称を肺動脈血栓塞栓症といいます。最近では新潟の地震災害で戸外の車の中で生活していた人の何人かが本症に罹患し亡くなっています。車内や飛行機内といった狭い空間で、同じ姿勢を長時間強いられていた状態で、立ち上がった拍子などに突然胸痛や呼吸困難になり、中には死に至る場合もある怖い病気です。もともと肥満や高血圧、高脂血症などがあって足の静脈に血栓が出来やすい人が同じ姿勢(座りっぱなしや寝たきり)を長時間続けていた場合、立ち上がったと同時にその血栓が肺動脈という肺とつながる動脈に飛んで詰まってしまうという状態です。飛行機内では脱水やアルコール過剰摂取が引き金となっているとも言われていますが、一度血栓が肺動脈に詰まってしまうと肺で酸素を取り込むための血流が途絶えてしまい、普段あまり圧のかからない肺動脈の血管抵抗が一気に上がり、心臓にも大きな負担を掛け、ショックに至る場合もあります。小さな血栓であれば何とか肺胞の掃除役であるマクロファージが処理しますが、大きな血栓ではお手上げです。本症の予防にはやはり肥満などの生活習慣の改善と、血流が悪くなるような姿勢を長期間しない様にすること、アルコールの過飲を防ぎ水分を多めに取る事が必要です。一度この病気を発症すると治療の遅れが死につながります。血栓を溶かしたり、外科的に除去する処置が緊急で行われます。

(主な検査)血液検査(凝固系)、血液ガス、肺血流シンチ、胸部造影CT

過換気症候群
呼吸が早くなって不安になる、息が浅くて息苦しい・・・これまで過換気症候群、パニック障害など、呼吸の乱れ、息苦しさで悩まれている方と多く接してきました。呼吸の乱れは、心理的、身体的に大きな影響が及びます。誰にも相談できなくて、つらい思いをされている方も多いはずです。まずは今の現状をありのまま受け入れ、ゆっくりと治療をしていきましょう。呼吸の乱れは、心と体のバランスを崩した状態です。この機会に、自分の心と体を見直し、良い人生を歩むきっかけにしていきましょう。
●まずは器質的疾患の除外をすぐ精神的な問題と決めがちですが、呼吸が乱れる身体的な病気はいくつかあります。特に女性の場合、貧血や甲状腺機能異常などが隠れていることがあります。まずはそういった疾患がないか、をチェックしましょう。
●薬の力を借りる精神科的な薬を使うことに抵抗感があるかもしれません。しかし症状が重い場合は、なかなか心でコントロールするのは難しいものです。まずは悩み、抱え込むのではなく、一度医師とよく相談していただきたいと思います。通常、抗うつ薬をベースに症状悪化時に抗不安薬を使います。抗うつ薬は最初は少な目から始め、副作用の出具合を見ながら徐々に増量し、その後は病状安定に従い徐々に減量します。最終的には薬なしで日常生活がスムーズ、が目標です。まずはお薬で、あ、これなら大丈夫かも、という自信をつけましょう。
●気長に構えるこの病気になると一生抱えなければいけないのか、と不安になりがちです。しかしあまり深刻に構えず、今は一時的にそういう状態になっているだけ、と楽観的に捉えてみましょう。まじめな方や一生懸命な方がこの病気になりがちです。人によくみられようと無理せず、まずは現状を受け入れ、自分のありのままを優しく受け止めてあげましょう。
●呼吸法を日常に心の問題を、何とか正常に戻そうとか、表に出ないようにしようとしても、なかなか難しいことも多く、逆に挫折して自己嫌悪に陥りがちです。まず体からアプローチをしていきましょう。日常の中で体を多く使うように意識し、何でもないときから、呼吸をゆったり深くしてみてください。日常に呼吸法をたくさん取り入れましょう。呼吸法では息を長く吐くことがポイントです。